ポルシェ 911(997)のオーディオシステム構築です。
911カレラ4S(前期)です。
997系の911は純正フロントスピーカーが3Wayレイアウトとなりますが
今回はナビゲーションをメインユニットに据え
フロント2Wayシステムを構築しました。
スピーカー交換に当たり純正スピーカーを確認したところ
避けられない経年劣化で純正スピーカーのエッジが破損しておりましたが
997並びに987におきまして特に前期モデルは高確率で
スピーカーの劣化が発生しております。
ドアスピーカー交換において基本的にはスピーカー背面の障害物(ウィンドウガラスやレール)と
スピーカー前面の障害物(ドアトリム)の干渉を避けつつ
ユニット自体を強固に固定するために「バッフル」が必要となります。
バッフル制作に当たり用いられる材料としてMDFがポピュラーですが
MDFは木材チップに接着剤として合成樹脂を加え板状に成形したもので
木材のように軽量で高い加工性を持ちつつも木材特有の反りや乾燥割れなどが少なく
均質でリーズナブルな反面、水や湿気に弱く表面処理を行わないと腐食します。
対して白樺耐水合板(通称:バーチ)は単価はMDFと比較すると高価ですが
耐水、耐久性に優れ強度も高いのが特徴です。
当店では経験上、表面処理を施したとしても経年劣化を考慮し
バーチで制作させていただいております。
当店で予め保有している純正スピーカーの外周をトレースした「マスター」を基に制作します。
外周をマスターを用いてコピーし取り付けるスピーカーユニットに則して
内周を円形でカットします。
なお、当店で保有しておりますマスターで適合がとれない場合は
その都度、外周の「型」を制作し以後マスターとして保有します。
またバッフルの厚みに関しては上述の物理的な干渉を避けることを大前提としたうえで
+αを考慮して厚みを決定します。
今回はバーチ2枚の積層仕様です。
耐水、耐久性に優れてはいますが更に樹脂などを用いて防水性や耐久性を
向上させたうえで車両側にボルト/ナットを用いてバッフルを強固に固定し
BEWITHのエントリーグレード「Lucent」(ルーセント)の2Wayモデル「Lucent Duo 165」の
16.5㎝ウーファー「L-165L」へと換装しました。
ダッシュボード上の純正位置内で2cmトゥイーター「L-25L」へと換装しました。
既設ナビからcarrozzeriaのCVBER NAVIの180㎜サイズモデルに換装しましたが
ルーフライナーの前方部が比較的容易に取り外す事ができましたので
地デジのフィルムアンテナのベース部がルーフライナー内に収まるように
フィルムを貼りました。
バックカメラ本体の突出を抑えるためリアバンパーを取り外しカメラ本体を固定します。
固定後はガイドラインの設定も併せて施します。
全工程が終了しましたら音出し並びにパワーウインドゥやロックなど
車両側の動作確認、車両に蓄積されていますエラーコードを
当社保有の診断機を用いて消去します。
それらに特に問題が無ければ車内特性測定器を用いながら
メインユニット内蔵DSPの調整機能を活用してサウンド調整を施し納車させていただきます。
国産/輸入車問わずスピーカー交換から加工を伴うシステム構築まで
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