スバル レヴォーグのスピーカー交換です。
純正OPの「パナソニック ビルトインナビ」を活かして
フロントスピーカーの交換でサウンドアップを図りました。
ドアトリムを取り外した状態です。
室内への漏水を防止するためビニールが一面に貼られています。
ドアチューニングの前段としてビニールを撤去しパネルをクリーニングします。
カーオーディオのスピーカーはホームオーディオとは異なり
車両のドアをボックス(エンクロージュア)と見立て装着することが
大多数となりますがドアの構造はスピーカーを駆動させる環境として問題が山積しています。
そこでその諸問題を改善すべくドアチューニングとして適材適所に
各種防振、制振、防音、吸音、遮音処理などを施します。
ちなみに当店でのドアチューニングの標準仕様は
audio-technica(オーディオテクニカ)のAquieT(アクワイエ)を用い
スピーカーユニットの裏から発せられる「逆相音」を
ドア内部に閉じ込めるべくサービスホールを塞いでドア自体を
エンクロージュアに見立てることを主目的としております。
(その他ブランドの仕様に関してはご要望に応じて個別にて対応させていただきます)
また、施工に際し「施工箇所のクリーニング」、「確実な圧着」、「左右対称に施工」に
留意しております。特に「左右対称に施工」に関してそもそも左右でドアトリムの形状や
純正配線の本数など差異はございますがスピーカーが駆動する環境が
あまりにも違えば出音も左右で当然変わりますので左右ドアを比較しながら施工します。
ドアスピーカー交換において基本的にはスピーカー背面の障害物(ウィンドウガラスやレール)と
スピーカー前面の障害物(ドアトリム)の干渉を避けつつ
ユニット自体を強固に固定するために「バッフル」が必要となります。
バッフル制作に当たり用いられる材料としてMDFがポピュラーですが
MDFは木材チップに接着剤として合成樹脂を加え板状に成形したもので
木材のように軽量で高い加工性を持ちつつも木材特有の反りや乾燥割れなどが少なく
均質でリーズナブルな反面、水や湿気に弱く表面処理を行わないと腐食します。
対して白樺耐水合板(通称:バーチ)は単価はMDFと比較すると高価ですが
耐水、耐久性に優れ強度も高いのが特徴です。
当店では経験上、MDFに表面処理を施したとしても経年劣化を考慮し
バーチで制作させていただいております。
当店で予め保有している純正スピーカーの外周をトレースした「マスター」を基に制作します。
外周をマスターを用いてコピーし取り付けるスピーカーユニットに則して内周を円形でカットします。
なお、当店で保有しておりますマスターで適合がとれない場合は
その都度、外周の「型」を制作し以後マスターとして保有します。
またバッフルの厚みに関しては上述の物理的な干渉を避けることを大前提としたうえで
+αを考慮して厚みを決定します。
上述のバーチ製バッフルをベースにM&M DESIGNのマルチピッチ・アルミバッフル「PCD-1」を
介してmorel(モレル)のmaximo ultra(マキシモ・ウルトラ)602MkⅡの
ウーファーユニットを強固に固定します。
スピーカー周辺に防音材を貼りドアトリム内での回析を抑えます。
ダッシュ上ユニットもドアと同様に純正ユニットの外周を模した
ベースを制作しコーン型純正ユニットから換装しました。
全工程が終了しましたら音出し並びにパワーウインドゥやロックなど
車両側の動作確認後、車内特性測定器を用いながら
ビルトインナビの内蔵DSPの調整機能を活用してサウンド調整を施しました。
国産/輸入車問わずスピーカー交換から加工を伴うシステム構築まで
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